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シンガポール国立大学、日本大学との国際実験を開始
2025年7月8日
コアテクノロジー「FUJI」の有効性を実証するため、シンガポール国立大学(NUS)および日本大学の協力のもと、国際的な共同実験を開始しました。本実験では、計算能力の最適化、分散処理による能力向上、ネットワーク内でのリソース共有などを検証します。この実験を通じてFUJIの機能の証明がされることとなります。
事業内容
Fuji Exchangeは、先進的なハードウェアとソフトウェア技術の結晶であるコアテクノロジー「FUJI」を活用し、サーバー事業者やエンドユーザーへ向けてサーバーの卸売事業を展開します。将来的には、FUJIネットワークに参加する顧客間でコンピューティングパワーの貸し借りを自動で仲介する「取引所」の運営を目指します。
コアテクノロジー「FUJI」
FUJIは、Brainサーバーを核としてネットワーク上のサーバー群を統合し、コンピューティングリソースを最適化する独自のネットワーク管理システムです。専用ソフトウェアをインストールするだけで、あらゆるマシンがFUJIネットワークに参加できます。
従来技術との違い
従来のクラウドサービスが中央集権的なピラミッド型組織であるのに対し、FUJIは全てのコンピューターが対等なP2P(ピアツーピア)型のフラットなネットワークを構築します。FUJIが自律的にタスクに最適な仮想PCを構築・再構成するため、バックエンドエンジニアによる複雑な設定は不要です。
FUJIが提供する価値
Computing Boost & Price Competitiveness
CPU, Memory, SSDのパーテーションをFUJIがリセットし、業務に最適なリソース配分に自動で再設定します (FUJI.OPT)。さらに、分散処理によりコンピューティング能力そのものを増強(FUJI.BOOST)し、圧倒的な価格競争力を実現します。
FUJI Security
データを複数のサーバーに断片化して分散保管するため、万が一サーバーが攻撃されても特定可能なデータは盗まれません。まさに「データはどこにでもあり、どこにもない」状態を実現します。
Flexibility & FUJI.SHARE
秒単位での柔軟なリソース増強が可能です。将来的にはFUJIネットワーク内でコンピューティング能力を安全に自動取引できます (FUJI.SHARE)。
FUJI.MANAGEMENT & Cost Reduction
ネットワークを自動管理することで、エンジニアによる手動での管理コストを大幅に削減します。またコード間の整合性をFUJIが自動調整するため、レガシーコードの更新や部分的な業務委託も安全で容易になります。
解決したい社会課題 (Issue)
現在、AI開発などの分野では一部の巨大IT企業が大規模データセンターへ巨額の投資を行っていますが、これは経済的・環境的に非効率です。私たちは、この現状に疑問を呈します。
私たちの提案は、FUJIを使って既存のコンピューティングパワーを最適活用し、世界中に存在する遊休のコンピューティングパワーを借りて有効活用することです。
国際実験
現在、FUJIテクノロジーの有効性を検証するため、シンガポール国立大学(NUS)および日本大学の支援のもと、国際実験を行っています。この実験により、以下の項目についてのFUJIの機能は証明されることになります。この実験の成果は、今後米国のシンポジウムにて学術論文として発表を予定しています。
主な検証項目
- ✅ 各サーバーグループの能力最適化 (FUJI-Opt)
- ✅ 分散処理による計算能力の向上 (FUJI-Boost)
- ✅ FUJIネットワーク内での安全な能力共有 (FUJI-Share)
- ✅ 分散保管によるデータ非識別化の証明 (FUJI-Security)
- ✅ 同一作業量における消費電力の削減
Capacity Sharing Economyの実現へ
私たちの最終的な目標は、FUJIネットワークを世界中に広げ、個人や企業が持つコンピューティング能力を誰もが必要な時に必要なだけ利用できる「Capacity Sharing Economy(計算力の共有社会)」を実現することです。これにより、計算資源のあり方を根本から変え、より効率的で持続可能なデジタル社会を構築します。
About Us
会社名 | Fuji Exchange株式会社 |
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所在地 | 〒101-0024 東京都千代田区神田和泉町1番地6-16ヤマトビル405 |
事業内容 |
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Management

CEO / Yohei MURAMATSU
東京大学経済学部卒。新生銀行にてLBO、プロジェクトファイナンス事業に従事後、シンガポールに移住。住友商事(シンガポール)にてアジア大洋州地域の事業管理、投資に従事。その後、大和証券などが出資する再生可能エネルギー投資ファンドのファンドマネージャーを歴任。

CTO / Kensaku KAWAUCHI
東京大学大学院 学際情報学府 修士課程修了。シンガポール国立大学(NUS)にてスマートシステム研究所およびSchool of Computingに所属し、教育、研究を行う。ハードとソフトを単独で開発できる能力を活かし、NEXCO東日本との共同研究など、数多くの実績を有する。